趣旨を要約すると以下のようになる。
・市役所を受験するつもりであるが、社会人経験を積んで金を貯めてから本命のロースクールにいきたいと思っている。
・法律以外の科目が苦手だが、それでも合格採用されるか?
・貯金はどれだけできるか?
もう苦笑するしかない。
これもマスコミが「公務員は楽で給料が高い」と言い続けた悪影響なのだろうか?
別に将来転職云々という話をとやかく言うつもりはない。
その間きっちり仕事をこなし、引継ぎをしっかりしてくれれば問題ない。
だが、こうした志望動機の者に「覚悟」が無いのも事実だろう。
ウェブを見ると、こういう話はどこにでもあるようである。
現職さんの考えはやはり一致している。(fufunyanの日記~公務員試験のSNS~)
思うに、地方公務員になるということは、そこの土地に一生住むということと同じである。
例えば、広島市役所に就職するということは、広島の気候の中で住み、広島の食べ物を食べ、広島の方言の中ですごし、広島の人々を相手に仕事をする。
言うなれば、広島という土地に一生を捧げるということである。
公務員の仕事というのは世間で思われているほど楽なものではない。
定年までの間には、自分が苦手な仕事、嫌いな仕事が担当になることもある。
近年、想像以上に辛い仕事と労働環境に耐えられず、すぐに辞めてしまう新人が多いのはとても嘆かわしいことだが、
そうした状況の中で心の支えになるのは、その土地と人々を愛する気持ちと使命感だ。
自分は「地方公務員になりたいんだけれど…」という人を見かけたら、以下のように話すことにしている。
「観光気分で構わない。候補の土地に実際に足を運び、その土地の文化や言葉、食べ物に触れ、その土地の住民と存分に話してみてごらん
そして、その土地が抱える問題点から目を背けないで。むしろ悪い部分の方が重要だから。
その上で『この土地になら故郷を捨てて一生を捧げても良い』という場所が見つかれば、そこに就職すれば良いよ。逆に見つからなければ地方公務員になることはオススメしない。」
そう思って、件のメッセージに返信しようとしたら、相手は既に退会した後だった。
恐らく、他の公務員にも同様なメッセージを送ってボコボコに叩かれたのだろう。
それで公務員への道をあきらめてくれたのならば、その人自身も、その人が志望していた自治体の住民も、救われたということだ。
まずはめでたい。
COMMENTS
Hamras
#-
2008/02/26 | URL | EDIT
同じ職種を目指している人がいたら「壊れたくなければやめとけ」とか言って
しまいそうです。さすが現職公務員SEさんは違いますね。
しかしこのエントリを見ると、今後予想される人材の質の低下が心配になり
ます。深刻な人材難の時代を迎えるというのに人事院は「キャリアの研修を
充実させます!」てな感じで全く空気が読めてないし。ま、彼らに期待はして
ませんけど。
現職公務員SE
#1tpQKjho
2008/02/27 | URL | EDIT
こんな偉そうなことを書いておきながら、今日も職場で
「もうこんな仕事嫌だ!!今すぐ辞めて民間でもニートでも転職してやる!!(注)」
って騒いでいたぐらいです。^^;
人材の低下はホントに深刻ですよね。
まあ、もともと90年代後半が異常で、あるべき水準に戻ったのかも知れませんが…
注:ニートは職業ではありませんw
#
2008/02/27 | | EDIT
えんどう
#njoC1/JM
2008/03/16 | URL | EDIT
私も所謂“公務員叩き”をしている1人かも知れませんが・・・。
>例えば、広島市役所に就職するということは、広島の気候の中で住み、広島の食べ物を食べ、広島の方言の中ですごし、広島の人々を相手に仕事をする。
言うなれば、広島という土地に一生を捧げるということである。<
そのようにお考えで、仕事をされているということに敬意を表します。
さて、上記ご意見を公務員の職務と言うことと関連付ければ、おそらくは『制度管轄を担うのが公務員である』という解釈を、熱く語っておられる、という理解でよろしいのかな・・・と思います。
しかし、一般やマスコミの所謂“公務員叩き”に潜在していることは多岐にわたるのではないかと考えます。即ち、自分たち(正規の公務員)は安全な高みに居て身分が守られているのだろう・・・という意識・無意識です。実態はいろいろあるでしょうが。
例えば、ほんの一例ですが、公務労働現場もリストラが進み、民間委託や非正規公務員が多くなってきている。これを安く使い成果を上げることが行政の効率化を行ったとして高い評価を受ける。その影で委託労働者や非正規・臨時職員の労働が搾取されている。しかし、正規職員の労働組合は利害が一致しないと見るや否やこれを放置している現実もあると考えます。
そのような典型的な例として、埼玉県鴻巣市では、指定管理者制度以前から、「公の施設」を公益法人に管理委託し、この公益法人職員に「使用許可証」を作成させ、「市長公印」を使用させ、利用者に交付させていることがありました。議会でこの問題が取り上げられると、「たまたま間違えてしまったもの」として片付けてしまう。この件に関し制度担当者も「知らないうちに行われていたもの」として、不作為の責任すら感じていない。・・・これは無権限者による立派な“公文書偽造”でしょう(権限ある本人は、自ら自己名義の偽造文書を作成し得ないが、他人に作成させることで自己の意思と一致しない自己名義の文書を惹起することは可能ですから・・・)。
他にも、同市では職員課・保育課を含め関係部局の吏員全員が違法の認識がありながら、保育所職員の正規任用を行わず、16年間にわたり6が月の臨時雇用を休日のみを間に挟むことで、同じ職員を32回も繰り返し短期雇用していたことなど、制度管轄を保障する(地公法により労働基準監督機関の職権が市長に委任されている)側にありながら、これに意図的に反するという、制度保障人としてあるまじき行為でしょう。つまり刑法総則を当てはめれば『義務犯』と言うことです。
かなり僭越なことを申し上げましたが、結局、『制度管轄保障人として、あるいは、適法な行為を為す期待可能性のある者が公務員である』ということに照らして、もの申す『公務員叩き』は、正当な意見だと考えています。
現職公務員SE
#1tpQKjho
2008/03/18 | URL | EDIT
最近「公務員叩き」関連の記事は久しく書いておりませんが、
もともとこのブログが「物申す」対象にしていたのは、一部の極めて特殊な事例をあげて平均的な公務員像としたり、正しい現状分析を行わず、叩きそのものを目的とした筋が通らない報道等ですので、
正当な批判に対しては真摯に受け止めるべきだと思っています。
正規非正規という話がありましたが、これも公務員叩きの悪影響かと。
長年の公務員叩きで、行政は人件費を増加させることが禁忌となってしまいました。
ですが、人件費の安い非正規職員ならば容認できますし、極端な話、民間委託であれば「委託料」ですから、正規職員が行うよりコストがかかったとしても、「人件費」は下がったとして容認されてしまう。
何でもかんでも委託になれば、責任の所在も曖昧になってしまいますよね。
こうした本末転倒な事態が全国で起きているのが現状です。
えんどう
#njoC1/JM
2008/03/19 | URL | EDIT
公務員が業務上執行機関や政治部門を含む為政者側に立つ(公権力の行使を行い得る)という、少なくとも彼ら(公務員)の行動(外的行為)について、それ以外の主権者とのバランスをとるという意味において、公務員の労働権については、憲法31条 『適正手続きの保障』( = due process of law )として、労働基準法の一部適用除外や政治的中立を担保する為の所謂公務員の“内在制約”の代替措置が、彼らに対する身分保障であったはずですね。
まあ、“政治的自由”については、労働基本権とは同視できない面がありますが、それでも「外的行為」については「厳格な合理性の基準」により職務の性質に内在した制約はやむをえないと言う通説が妥当なのかな・・・と思います。
その理由は、わが国の公務員制度は、憲法上では“猟官制”も可能なんでしょうけれど、実際には、国家公務員法・津法公務員法を含めて『能力任用制』を採用していますよね。アメリカなど多くの先進国でも歴史的にそうなってきています。これは、政治部門の交代を予定はしていても、行政部門では政治部門の交代にあわせた交代は行わないと言う制度です。
つまり、この(能力任用制)で予定されていることは、政治部門の意思の反映が必要な場合には、これにあわせて行動しなければならないことが予定されているわけで、その限度(職務の性質上)において、執行部門の公務員に必要最小限の「政治的な外的行為」が制限される必要性が生じてくるのだろうと思います。
ところが、このような権限を持つ公務員に、「身分保障」も「競争試験による資格(能力)」を担保する制度も適用されないグループが存在しており、拡大しつつあることについては、我々一般国民の側にも黙っていられない事情が出てきていると考えます。
つまり、法律に基づかない不正・あるいは脱法的な任用と考えられる短期雇用を繰り返される 臨時職員は、身分保障がない為に、言うまでも無く 当人が不当な状況に置かれているわけですが、ただそれだけではないと考えます。
一つは、様々な行政給付や公権力の行使等、一定の法律行為を行うことを予定する公務員の資質という点で問題でしょう。我々国民側に対する“適法な行為を為す期待可能性”に疑問が生じる という点で、重大な問題だと考えます。
もう一つは、「能力任用」を予定している法制度の中で、これに反し(意図的かどうかは不明ですが・・いや意図的でしょうね・・)、政治部門の時々の都合による大量の職員が臨時的任用される、言わば“猟官制”が取られてきていると見ることが出来ます。
つまり、 “「能力任用制」の崩壊” でしょう。
もしも、本当にそのような方向に向かうのなら、現行制度である「能力任用制」を国会の立法により変更し、きちんと国民に対し、法形式でもって告示しなければならないはずです。
これをやらずに(・・いや、国会の勢力分布が“制度を変える”という意思を示していないのに・・)国民に対して、言わば 『不意打ち』 的に、自治体の首長が “猟官制” を行っているということが出来ます。
画して、公務員の身に降りかかる“デュープロセスの崩壊”が、蓋然性として『国民に対するデュープロセスの崩壊』をも意味するわけです。
本来の制度(我々国民が合意している「法」)では、地方公務員は『地方公務員法』と、これに基づく『条例』に拘束(給与条例主義)されるのであって、当該地方公務員法と条例に拠り、市民の代表たる首長との公務員関係の自律性が確保され、結果、行政の継続性・安定性が維持されるのですよね。
さらに、このような中立性の維持という目的を達成するためには、『憲法73条4号』で、国家公務員にあっては、内閣という国会に連帯責任を負う機関が、公務員の任用権を持つと規定することにより、国民が間接的なコントロールを行い、同様に、地方公共団体にあっては、首長が地方議会に責任を負うことで、まさにその間接的コントロールを行うものと読むべきでしょう。
公務現場の人件費を低く抑え、その分を住民福祉のために他の公共目的に利用できると言う単純な発想は全く愚かなのであって、我々国民が彼らに公正な仕事をさせるために“いくら支払うべきか”を考え、合意し、その範囲で我々主権者が公務員をを拘束し、これを遵守させねばならないと考えます。
以上が、私の 『公務員叩き』 です。長くなりましたことをお詫びいたします。
すてねこ
#sO68KWWw
2009/03/27 | URL | EDIT
と言うより、うつ病の私は退職に追い込まれました。
辞めて思うことは自分は社会一般常識が欠けていたと言うことです。
民間にも少しばかり勤務しましたが、給料が全く格段に少ないです。
福利厚生も公務員は恵まれているのです。ですからこの未曽有の不景気の中、安定している公務員叩きが集中するのです。
もっと民間の厳しさを知るべきではないかと思います。
無職で無収入のねこより。
げんしょく
#1tpQKjho
2009/04/01 | URL | EDIT
職場ではいろいろ辛いことがあったのだろうと察します。
その上でのお話ですが、
民間は民間、公務員は公務員の厳しさがあります。
そして、本来は皆が安定して働ける社会であるべきであり、安定が悪とされる風潮には危惧を覚えます。
不景気は気のせいですよw
深くは触れませんが。
ひろ
#hVKT/14A
2010/04/18 | URL | EDIT
どうしてこんな非常識なことが通るのでしょう。当社では、来季採用する人員は100としたらどうして必要なのか労使で話し合いが行われます。今年度150人定年退職したら普通150人に採用でしょう。ところが当社は50人分の人員削減を行っています。費用対効果です。公務員の方には多分ないでしょう。委託化したら、人件費1000万のところ900万におさまってはじめて人員削減の効果であり
これが委託化して1100万もするのにOKだなんて民間では、考えられません