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読者層にもよるだろうが、順当なところでは、家、車、パソコンぐらいであろうか。
筆者は自分のマンション…といいたいところだが、案外「子供」が一番高い買い物なのかもしれない。
AIU保険会社がまとめた結果によると、
子供の大学卒業までの養育にかかる費用は、公立学校のみで約3000万円、私立学校中心だと約4000万円かかるそうだ。
一方で国民生活白書では、1300万という試算をしている。
これは正確に言うと、子育てにかかる費用そのものではなく、子が居なかったときに比べて余分にかかる追加コスト、という観点からはじき出された数字だ。
税金の控除や、あるいはスーパーでの買い物など、多人数より少人数のほうが効率が悪いということもあるが、
基本的には差額分だけ夫婦が出費を我慢していると考えるのが妥当だ。
要するに、1000万円以上自分達が出費を抑え、その上でなお2000万前後の出費が必要だということである。
「子供はモノじゃない!金じゃない!」そういう意見があるかもしれない。もちろん、そのとおりである。
筆者も以前の記事で、少子化問題の根源は家計の問題ではないと述べたところだ。
しかし、いざナマの金額を突きつけられると、ため息が出てしまうのも事実だろう。
だが、もっと深刻な話がある。
平成15年度の経済財政白書の記事によると、
大卒女性が28歳で出産、同時に退職し、子どもが小学校に入学後34歳で正社員として再就職するケースでは、退職しなかった場合に比べ、8500万円の損失が発生するという。
再就職がパートだった場合は、損失はなんと2億4000万円だ。
しかもこれらには退職金や年金の差額分は含まれていないのである。
これではキャリア女性が結婚や出産を望まないのも無理からぬことかもしれない。
子育て夫婦にはした金をばら撒くよりも、女性が退職せずに仕事と育児を両立できる社会を作り上げる方が、より少子化対策として効果的ではなかろうか。
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第143回「今までの中で一番高いお買い物」
http://blog.fc2.com/trackbacks/blog-entry-143.html
昨日テレビで「許せん!公務員の厚遇!」といった類のことをやっていた。
何のことかと思ったら奈良市の技能労務職員の長期休業問題のことである。
またか、と思ってテレビを切った。
詳細についてはhamrasさんが、自身のblogで明快に語られているから、そちらを参照されたい。
マスコミはいつも本質や問題点をぼかし、「公務員」という被差別集団として一括りにしたがる傾向がある。
中古車販売店の整備士が電車内で痴漢を働いたところ、「許せん!ハレンチ自動車業界!腐敗した業界の体質」という見出しで報道されるようなものだ。
だが、そのおかしな行為がまかり通ってしまうところに、今の日本の恐ろしさがある。
ところで自動車業界といえば、リコール関連の不祥事の話題が記憶に新しい。
ある会社はマスメディアに完膚なきまでに叩きのめされたのに対し、ある会社は無傷である。不祥事の存在すら知らない人がいるかもしれない。
MyNewsJapanの記事によれば、これは莫大な口止め料がばら撒かれているからだという。
マスコミは営利団体である。決して慈善団体ではない。
損得勘定で白でも黒となるのは、マスコミでも例外ではない。
もちろん、人気企業に就職されている優秀な方々が、本質を見抜いていないはずがない。
ある筋の話によれば、「公務員叩き」は「皇室」と並び、安定して視聴率が稼げるネタなのだそうだ。
マスコミが儲かるためには、公務員は是が非でも悪人でなければならず、善意の奉仕者であってはならないわけだ。
しかし、本当にマスコミは公務員を叩いて儲かるのであろうか?
筆者がテレビ嫌いで新聞も信用しないのは以前からであるが、公務員となってからはより一層マスコミへの不信感が強まった。
筆者の女房殿はいわゆるテレビっ子であるが、ニュースや「その手の」バラエティは意図的に見ようとしなくなった。
これは全国の公務員の方々も同じ気持ちであろうと推測する。
当事者だけではない。
不当な差別を受け、待遇が悪化するとなれば、その家族も人事ではない。
現実と全くかけ離れたネタを元に、夫の仕事のことをテレビで悪く言っていたら、その妻は気分が悪いだろう。
当事者の労働環境を知る友人や知人であれば、テレビを見るのをやめるところまでは行かないかもしれないが、マスコミが公共電波で偏重報道と公然差別を行っていることは理解できるだろう。
公務員は異邦人でも宇宙人でもない。れっきとした日本人である。
総務省のHPによれば、公務員は約400万人、全人口の約3%である。
同じく総務省統計局の資料によれば、消費の中心となるいわゆる現役世代は約8500万人。つまりそのうちの約5%が公務員である。
5%の家族や友人を含めるとかなりの数になるだろう。
マスコミは公務員叩きにより非常に多くの視聴率を失っているといっても、現実味が無い話ではない。
それでもなぜ叩くのか?
それは市場原理を超えた、政治的理由に他ならない。
店長さんは自身のblogの中で「民主主義は戦略的兵器」と述べているが、良い得て妙である。
ヒトラーもマスメディアを操作し、全て「民主主義的手続」で独裁を完成させたことを忘れてはならない。
直接開発を手がけるベンダーが地方自治体職員向けのメルマガで述べているから間違いないであろう。
想定の範囲内か想定外かはともかく、まだ1か月(以上)の時間がある。
この間にセキュリティポリシーにかかる問題点の整理を行っておくことをお勧めする。
実のところ、広域連合立ち上げの一番の難題は、規約でも予算でもシステム開発でもなく、このポリシー調整ではないかと筆者は踏んでいる。
まだポリシー調整に何も手をつけていない(!)という都道府県は、とりあえず、全市町村に
「広域連合にLGWANで住基情報と税情報を提供していただきますが、何か問題ありますか?」
という内容のアンケートを実施してみるといい。
恐らくその結果に事務局は真っ青になることであろう。
頭が痛いのは、情報の提供に関する根拠法令が弱いということだ。
厚生労働省はこれ以上出さないといっているが、
住基はともかく、税法の牙城を崩すのは容易ではない。
任意の「できる」規定ではどこも情報を出さない。
その点、厚生労働省の官僚殿は甘く見ているのであろう。
どういう大人の事情があるかは知らないが、
紙切れ一枚で全国の一大プロジェクトがスムーズに進むのであるから、それくらいは骨を折っていただきたいものである。
さて、これからは、こういった個別のポリシー調整の問題についても徐々に触れていきたいと思う。
「パッケージソフトの積算が行えない」という声が良く聞かれる。
自分に言わせれば、そんなことは当たり前である。
気を悪くしないで、冷静に聞いていただきたい。
独自開発よりパッケージソフトの方がなぜ安いか?
それは1回の開発コストに対して、製品を多く供給できるためである。
これはタクシーの話に置き換えると分かりやすい。
タクシーを1人で拾うと、目的地までの料金を1人でまるまる払わなければならないが、
相乗りすると、乗った人数の頭割りで良い。
だから安くなる。そういうことである。
ところが現実には、購入する市町村によって様々事情が異なり、パッケージの基本部分だけでは対応できず、そこから更にカスタマイズを行わなければならない場合がある。
そうなると、それだけ追加費用が発生する。
これはタクシーを相乗りするときに、目的地が必ずしも一緒ではないということと同じだ。
降ろされた場所から目的地が遠ければ、そこから先のタクシー料金は1人で全て負担しなければならない。
方向が大きくずれていれば、最初から1人でタクシーを拾ったほうが安かったということも有り得る。
政令市にパッケージソフトが使えないというのは、そういう理由からである。
要するに、パッケージがいくら安くなるかは、どこまで共通部分としてカバーするか、ということと、そのパッケージを購入する顧客がどれだけたくさんいるか、ということに左右される。
タクシーを1人で乗った場合の料金と、共通部分としてどこまで運んでくれるか、ということは恐らくある程度合理的な積算ができる。
しかし、タクシーに何人乗るか?ということについて、果たして妥当性のある推測ができるのであろうか?
パッケージソフトの積算が行えないのはそういう理由からである。
だから、11月の国の仕様提示を待っていても根本的な解決にはならない。
たとえ仕様が示されても、依然、どれだけの顧客がそのソフトを買うかは分からないからだ。
解決策としては、パッケージではなく独自開発としてコストを積算し、それを要求額とする。
そして「実際にはパッケージを選択するからこれより価格は下がる」ということを財政当局に説明して納得してもらうのはいかがであろうか?
もちろん独自開発は「大台」に乗りかねない途方もない額が出てくる。
それが認められないというのなら、「じゃあ幾らまでなら良いのか?」ということと「その額の根拠は何だ?」を逆に当局に聞いてやるといい。
「高すぎる」という意見は「財政当局の考える何らかの基準」と比較して高すぎるということであるから、額を下げていけば必ず「財政当局の考える妥当な額」というものが存在する。
理論的にはそうである。たとえ屁理屈であろうとも。
財政とケンカしろというわけではない。腹を割って話せということだ。
「ぶっちゃけ、ここまでなら出せますよ」という額があれば、それを基にタクシーに乗る人数を逆算し、「購買率」とかの適当な係数にして数字合わせして終わり。
それでいい。どうせ妥当性のある積算など、はなから不可能なのだから。
そして、予算が余ればきちんと精算して返せばそれでいいのである。国民や住民、誰もそれで文句は言わない。
何より、準備委員会や広域連合への負担金自体がどうせ補正に次ぐ補正となるだろう。
こんなところで労力を費やすだけ無駄である。
あまりお勧めしないが、どうしても妥当性のある数字を出さねばならないというときには、
なお、某県の設立準備委員会や厚生労働省など、明らかに既知だと思われるものについては省いている。
1.WAM NET
全国老人医療担当課(部)長・国民健康保険主管課(部)長・後期高齢者医療広域連合設立準備委員会事務局長会議資料(平成18年9月22日開催)
第1回社会保障審議会後期高齢者医療の在り方に関する特別部会資料(平成18年10月5日)
以前の会議の資料が公開されている。細かい説明は不要であろう。
2.総務省報道資料
「地方公共団体における情報セキュリティポリシーに関するガイドライン」
「地方公共団体の情報セキュリティレベルの評価に係る制度の在り方に関する調査研究報告書」
「地方公共団体の各種インシデントの適切な予防及び復旧に役立てる仕組みの具体化のための調査研究会報告書」
上段、当初平成13年に策定したガイドラインを、昨今のIT情勢をふまえ、9月29日に改定したものである。
中段、情報セキュリティレベルを簡単に評価できるツールについて検討したもの。
下段、インシデント対応時の情報共有機能やLGWANを活用したネットワーク監視サービスについて検討したもの。
3.財団法人地方自治情報センターホームページ
総合行政ネットワークLGWAN
業務システムの導入及び運用に要する経費等の調査結果(平成17年度)
上段、解説不要。
下段、全国1950市区町村(合併対象市町村を除くほぼ全て)の情報システムの導入形態や構築・運用の費用が横並びで示された資料である。
システムコストという得体の知れないものに対する心強い用心棒となるだろう。介護システムが含まれないのが残念だが、年内には介護システムを含んだ18年度の結果が公表される予定である。
とはいえシステムは、人口規模がこれぐらいだから相場はこれぐらい、という単純なものでもない。ITゼネコンに対する値切り材料に使えるかどうかは保証しない。
むしろ、この資料でコストの安い手本とすべき市町村を探し、そのやり方を学んではいかがであろうか。
この資料に関しては、様々なウェブサイトが活用方法をトピックや特集記事として取り上げている。一度インターネットで検索してみることをお勧めする。
4.財団法人ニューメディア開発協会ホームページ
平成17年度情報システム調達モデル研究事業報告書
平成16年度情報システム調達モデル研究事業報告書(全体概要版)
経済産業省が進めてきた自治体のシステム調達にかかる研究報告書である。
最終報告となる17年度版(上段)は閲覧に会員登録が必要である。
下段の16年度全体概要版は自由に閲覧が可能である。
5.その他
様々なウェブサイトが地方自治体向けにITをテーマとしたメールマガジンを発行している。
中には明らかに、広域連合設立や後期高齢者医療制度を意識したものも存在する。
特定の企業や団体の宣伝になる可能性があるので、詳細を伝えることは出来ないが、
「電子政府」「電子自治体」「電子行政」といったキーワードと絡めてインターネットで検索すれば、目当てのものが見つかるかもしれない。
現在の診療報酬は原則として、検査、投薬、処置といった診療行為を積み上げる出来高制である。
一方で定額制というのは、こうした診療行為の報酬を全て包括してしまい、疾病ごとに定額にするやり方だ。
実は定額制は新たな手法ではなく、現在も「DPC」という呼び名で、一部の病院で試行的に行われている。
今回の検討内容というのは要するに、DPCを単なる試行ではなく、スタンダードにしてしまおうということである。
定額制の詳細な説明や問題点については以下の2つのblogで触れられているので、是非ごらんいただきたい。
美しくなることは、健康になること!
http://becomingbeautiful.blog65.fc2.com/blog-entry-252.html
沖縄健康企画
http://yakuzai.exblog.jp/4682824
さて、今回なぜそういう考えが出てきたかといえば、言うまでもなく高齢者の医療費を抑制するためである。
高齢者の医療費というと、町医者の待合室で老人が井戸端会議をしている様子を思い浮かべるかもしれないが、
以前の記事でも述べたとおり、費やされる医療費の大半は終末期医療である。外来や薬剤については様々な批判はあれど、その実、額としては微々たるものだ。
定額制は外来診療にも導入可能だが、早期発見早期治療の妨げになる可能性もあり、削減効果も少ないとなれば、
やはりメインのターゲットは入院、とりわけ終末期医療にメスを入れるというのが正しい見方であろう。
(頻回多受診や薬漬け医療を肯定するわけではない。誤解なきよう。)
ところで、業界ではDPCは一定の成果を得たという評価が大勢だが、筆者はこれに懐疑的だ。
なぜならば、現在は試行段階であり、「定額」と「出来高」の住み分けが出来ている。
「定額」で採算の取れない患者を受け入れず、「出来高」病院に紹介するといった逃げ道が用意されているのだ。
病院が経営努力をすれば、当然そこに行き着くであろう。
全ての病院がDPCになった場合に上手く機能するか否かは全く保証されていないのである。
むしろ、包括定額制が原則の介護の世界同様、「おいしくない」患者がサービスを受けられないという結末になるのは、火を見るより明らかだ。
営利追求が容認される介護と、原則慈善事業で営利追求が認められない医療とでは事情が違う、という反論があるかもしれない。
しかし、現実に老人は90日を超えれば一般病床を追い出されるし、制限日数を超えたリハビリも受けられない。
厚生労働省はこれらの行為を禁止しているわけではなく、ただ採算が取れない数字に設定しているだけである。
要するにそういうことなのである。
終末期医療にメスを入れること自体は悪いことではない。いずれそうせざるを得ないことは以前の記事にも書いたとおりであるし、その必要性も説いてきた。
問題とすべきはメスの入れ方である。
なお、定額制についてはこういう意見もある。↓
Kazu'Sの戯言Blog(新館)
http://kazus.blog66.fc2.com/blog-entry-999.html
記事の中身について野暮なことを言うつもりはない。
むしろ、率直な意見が辛口ストレートに書かれており、世間様の認識というものを窺い知る良い例だと言えよう。
人は必ず老い、そして死ぬ。
例外はない。
終末期の医療は誰にでも、いずれ直接的に関わる問題なのだ。
だからこそ、メスの入れ方は十分な議論を行い、国民のコンセンサスを得るべきであるのだが、誤った見識のもとで議論を重ねても得られるものは何もない。
まずは、マスコミの偏重報道を廃し、国民に正しい姿を伝えることこそが先決だ。
そしてこの考えはそのまま行財政改革や公務員改革にもあてはまるのである。
この制度を立て直すため、「医療制度改革大綱」に基づく医療制度関連法案「健康保険法等の一部を改正する法律」が第164回通常国会で可決され、平成18年6月21日に公布された。
この中では、国民皆保険制度を堅持し、将来にわたり持続可能なものとしていくため、超高齢社会を展望した新たな医療制度体系として、平成20年度から「後期高齢者医療制度」を実施することが定められている。
その運営主体は都道府県でも市町村でもなく「広域連合」である。
この新たな「後期高齢者医療広域連合」は、都道府県単位の全市町村が加入し、平成18年度末日までに設立されなければならないのだ。
では「広域連合」とは一体、何ぞやということだが、
広域連合制度は、平成6年の地方自治法改正により創設された制度である。
地方自治体は、個別に行うよりは、広域的かつ総合的に処理をすることがより適当な事務について、広域連合という新たな地方公共団体を設立し、その事務を委任することができる。
この構成団体は、都道府県、市町村及び特別区であり、その組合わせには制限はない。
既に介護保険関連で、全国にいくつもの広域連合が設立され、事務を行っているところである。
(なお、このblogの他の記事において「広域連合」という場合、特に断りのない限り「後期高齢者医療広域連合」をさすものとする。)
広域連合において事務を行う大きなメリットは2つある。
1つは、運営財源が主として構成団体の負担金により賄われること。
これにより、安定した財政基盤を確保することができ、また(財政要因をボトルネックとした)広域内の自治体間のサービスの格差や不公平を解消することができる。
もう1つは自ら策定した広域計画に支障となる地方自治体がある場合、その自治体に対して勧告を行うことができることである。事務処理に基づく不均衡や不公平もこれにより解消が可能だ。
こうした面から、広域連合の設立により、総合的、計画的に事務処理を進めることが可能となるわけである。
ところが、良いことばかりでもない。
市町村には保険料徴収事務を中心とした窓口事務が残り、かつ広域連合運営のための人員や資金も負担せねばならないため、「財政は苦しくなるし、仕事は楽にならない」という市町村サイドの割損感が強い。
また広域連合の事務を、電算システムごと審査支払機関たる国保連合会に委託するプランも打ち出されており、広域計画も上手く機能しなければ、実体のない単なる天下り機関になるという危惧もある。
なお、広域連合は地方公共団体であるため、その構成団体の住民は、事務、長その他の執行機関の権限に属する事務の執行に関する監査や、議会の解散、職員の解職等について直接請求を行うことが可能である。
いわゆる障害老人の方のことである。
念のために解説すると、
老人保健に該当する人は75歳以上が原則であるが、老人保健法第25条第1項第2号の規定により、一定以上の程度の障害を持つものは、65歳から74歳でも老人保健法の適用を受けるように申請することができる。
ところで、現役世代のものの医療費負担は、皆さんご存知のとおり3割である。
75歳以上の老人は原則1割(現役並みの所得があるものは3割)だ。
70歳から74歳の間は老人保健ではないが、負担は75歳以上と同等の1割である。
つまり、障害者が老人保健の適用の申請をし、認定されると、65歳から69歳の間、医療費の負担が2割分得するということだ。
ところが話はそう単純ではない。
恐らくどこの市町村でも障害者に対しては、独自の医療助成を行っているのである。
もちろん都道府県や市町村によって多少の差異はある。
要件となる障害の程度が、1級〜2級の市町村もあれば、3級まで認めている市町村もある。
障害者の所得の制限を設けている市町村もあれば、そうでない市町村もある。
医療費の3割の自己負担を全て助成する市町村もあれば、一定額の一定負担金を控除して助成する市町村もある。
ただ、共通しているのは、
助成内容はあくまで医療のみで、入院時の食事代を助成する市町村は殆ど無いということと、
そうした障害者が老人保健になっても、別の制度で同等の助成を継続するという点である。
つまり、障害者医療の助成を受けられるものは、老人保健になろうがなるまいが、実際には負担が変わらない場合が多い。
とはいえ、市町村は独自に助成する金額が3割と1割で大きく異なるため、老人保健の適用申請を推奨しているはずである。
もしそうした人が療養病床に入院していたら、どうなるだろうか?
ご存知のとおり、70歳以上の老人は、10月から療養病床はホテルコストがかかることになる。
この70歳以上の老人には、65歳から69歳で、老人保健の認定を受けた障害者も含まれるのである。
医療費は老人保健でもそうでなくとも助成を受けることはできるが、食事療養や生活療養の標準負担額はそうではない。
市町村が気を利かせて、療養病床の負担増加分を障害老人の助成制度で肩代わりしてやれば良いが、そうでなければ老人保健の適用を申請したばかりに負担が増えてしまうことにもなりかねない。
療養病床の負担増は平成20年4月から65歳から69歳の者にも適用されるようになるから、そうなれば逆転現象は解消されるが、それまでまだ1年半もある。
「老人保健やめたいんですけど…」
こうした事態を老人保健法は想定していない。
だが、そう思う人は確実に出てくるのではなかろうか。








